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聖杏学園シリーズ ー囚われの少女達ー
第13章 地下アイドルの秘密 編 1-1
「こんにちは、5番目のメンバーとして加入させて頂くことになりました、舞風(まふ)と言います。宜しくお願いします」

初めてファータフィオーレのメンバーに自己紹介した時の事はハッキリと覚えている。
先にメンバーになっていた、夏妃(なつき)、愛美(あいみ)、涼奈(すずな)、心瑠(ここる)の4人は明るい笑顔で私を迎えてくれただけでなく、軽くハグまでして歓迎してくれた。
どんな人達だろう、と心配していた気持ちがすぐになくなるほど、みんな明るい雰囲気と親しみやすい笑顔だった。もちろんそれぞれの個性的なところは、後にならないと分からなかったけど・・・

みんな、普通の女の子みたいで良かった・・・
だけど、マネージャーからあの話は聞かされているのかな?まだ知らないってことは無いよね。でもそんな決意までしてるとは思えない・・・

ファータフィオーレのメンバーとして大事な事を確認できないまま、自己紹介は続いた。
「えっと、聖杏学園の1年生です。ダンスは自信があるけど、歌はカラオケで練習しているだけだから、これから頑張りたいです」
学校名を聞いた心瑠が声をあげた。
「舞風は聖杏学園なの?凄い!進学校なのに可愛い女の子が多いって評判の、あの聖杏なんだ!」
リーダーの夏妃は羨ましそうに溜息をつく。
「いいなぁ・・・私、聖杏の女子の制服って好きなんだ。規則がうるさくないんでしょ?
ミニにしてる子が多いよね」
4人共、うんうんと頷いていた。

「それじゃ、私達も自己紹介するね。リーダーの夏妃です。3年生だよ。私はダンスよりも歌が得意かなぁ・・・でも踊るのも好きだけどね」
綺麗なお姉さん系でしっかりした雰囲気はリーダーらしいな、そう思えた。

「私は愛美です。夏妃と同じ高校で3年生。ダンスはちょっと苦手だから、いろいろ教えてね、よろしく」
軽くカールさせた髪が小さく可愛い顔に良く似合っていた。胸はメンバーの中では一番大きそうで、水着になっても男の子からの注目を集めそう。

「2年生の涼奈です。よろしく・・・」
「それで終わり?短すぎるよ!」
夏妃が注意すると、頬を染めて下を向いてしまう。
「歌やダンスの練習の時は凄いんだけど・・・人見知りなの、涼奈は」
愛美が優しく肩を抱きながら、大丈夫だよ、と声をかける。
美少女度、はメンバーの中で1番だから、自信を持てばいいのにな・・・
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