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聖杏学園シリーズ ー囚われの少女達ー
第13章 地下アイドルの秘密 編 1-1
車の後部座席に座ってからも、話せないまま時間だけが過ぎて行った。
時折ルームミラーで後ろを見る以外は、通りを歩いている人を目で追っているだけのマネージャー。何も言ってくれないことは嬉しかったけれど、このまま時間が過ぎて気持ちが落ち着いてしまったら、私は何も言えなくなってしまう。
今言わなきゃ、今しかないの・・・
これから汚れていく前の私を・・・私の初めては・・・
「あの・・・私・・・」
ルームミラー越しに合ったマネージャーの目は優しかった。
「私・・・を・・・抱いてください」
自分の心臓の音が聞こえてしまわないかと、恥ずかしくなる。
声が小さくて聞こえていなかったかも・・・ううん、聞こえていなかった方が良かったかも。
聞こえていたなら忘れて欲しい。もういやだ、無理に決まってる。
この場から走って逃げ出したい。
「それで納得できるのか?それでこれから活動を続けて逝けるのか?」
マネージャーの言葉に耳を疑ったけれど、聞き間違いじゃない事ははっきりと分かっていた。
ルームミラーをしっかりと見つめて頷くと、すぐにマネージャーは車を発進させた。
背もたれに身体を預けて、息を深く静かに吐き出すと全身の力が抜けていく。
身体中に力が入っていたみたい。
左の窓越しに流れていく街をボンヤリと見つめ、今更ながら自分の行動が恥ずかしくなっていた。
言っちゃった・・・冷静な気持ちでは絶対に言えなかった、抱いてください、なんて・・・
いつもと同じ変わらない1日だと思っていたのに、こんなことになるなんて・・・
でも、初めては好きな人に・・・マネージャーになら後悔しない・・・きっと・・・
車は私に知らない景色を見せながら走り続けて、やがて郊外のラブホテルに着いた。
10階建て位のビルは地味な外観をしていたけれど、周りをグルッと高い塀に囲まれていて秘密の場所、と言った感じだった。
誰にも知られたくない、会いたくない、そんな心配をしたけれど、あっけなく誰にも会わずに部屋に着いてしまう。
手を引かれてずっと下を向いて歩いていたので、どうやって部屋に着いたのか分からない程だった。
部屋の中は想像していたよりはずっとシンプルで、派手な色の物やケバケバしさ、いやらしさと言った感じはしなかった。
ただ広めの清潔そうなベッドに枕が2つ並べられているのは、見ただけで恥ずかしくなってしまった。
時折ルームミラーで後ろを見る以外は、通りを歩いている人を目で追っているだけのマネージャー。何も言ってくれないことは嬉しかったけれど、このまま時間が過ぎて気持ちが落ち着いてしまったら、私は何も言えなくなってしまう。
今言わなきゃ、今しかないの・・・
これから汚れていく前の私を・・・私の初めては・・・
「あの・・・私・・・」
ルームミラー越しに合ったマネージャーの目は優しかった。
「私・・・を・・・抱いてください」
自分の心臓の音が聞こえてしまわないかと、恥ずかしくなる。
声が小さくて聞こえていなかったかも・・・ううん、聞こえていなかった方が良かったかも。
聞こえていたなら忘れて欲しい。もういやだ、無理に決まってる。
この場から走って逃げ出したい。
「それで納得できるのか?それでこれから活動を続けて逝けるのか?」
マネージャーの言葉に耳を疑ったけれど、聞き間違いじゃない事ははっきりと分かっていた。
ルームミラーをしっかりと見つめて頷くと、すぐにマネージャーは車を発進させた。
背もたれに身体を預けて、息を深く静かに吐き出すと全身の力が抜けていく。
身体中に力が入っていたみたい。
左の窓越しに流れていく街をボンヤリと見つめ、今更ながら自分の行動が恥ずかしくなっていた。
言っちゃった・・・冷静な気持ちでは絶対に言えなかった、抱いてください、なんて・・・
いつもと同じ変わらない1日だと思っていたのに、こんなことになるなんて・・・
でも、初めては好きな人に・・・マネージャーになら後悔しない・・・きっと・・・
車は私に知らない景色を見せながら走り続けて、やがて郊外のラブホテルに着いた。
10階建て位のビルは地味な外観をしていたけれど、周りをグルッと高い塀に囲まれていて秘密の場所、と言った感じだった。
誰にも知られたくない、会いたくない、そんな心配をしたけれど、あっけなく誰にも会わずに部屋に着いてしまう。
手を引かれてずっと下を向いて歩いていたので、どうやって部屋に着いたのか分からない程だった。
部屋の中は想像していたよりはずっとシンプルで、派手な色の物やケバケバしさ、いやらしさと言った感じはしなかった。
ただ広めの清潔そうなベッドに枕が2つ並べられているのは、見ただけで恥ずかしくなってしまった。