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聖杏学園シリーズ ー囚われの少女達ー
第13章 地下アイドルの秘密 編 1-1
深夜番組とはいえ、エンディングでデビュー曲が使われていることもあってCDの売り上げは徐々に伸びて来ていた。
アシスタントとして出演している心瑠の妹キャラも番組に定着し、それがネットで取り上げられてから、「おにいちゃん!」と叫ぶのが可愛いと評判になっていた。
そして今回は、その番組を放送している同局の歌番組に急遽出演が決まり、私達は今までにないくらい緊張しながら楽屋で待機している。
当然のように、リーダーの私はメンバーの緊張を和らげようと冗談を言ったり、発声練習をさせたりしていたけれど、なかなかリラックスできるものでは無かった。
ただ、声だけはいつもの様に出ている。歌を歌う分には問題なさそうだった。
「夏妃さんも珍しく緊張してる?」メンバーの中では一番余裕がありそうな心瑠が聞いてきた。
「分かる?実はそうなの」私は正直に答えた。グループの紹介等は考えてきたことを話せば
いい。でも、打ち合わせをしてあるとはいえ、MCや他の出演者との話が上手くこなせるだろうか。番組に迷惑をかけてしまわないか、聞かれたことをしっかり答えられるか、考え出
すと不安ばかりが浮かんでくる。
「えっ?でもライブではあんなに仕切ってペラペラ話してるじゃないですか。あの調子でいきましょうよ。ね?」
そう言って心瑠はハグをしてくれる。私も手に力を込める。
周りで見ていた愛美、舞風、涼奈も抱き着いてきた。
「ありがと」
みんなにお礼を言った。こうしていると本当に落ち着く。
その時廊下が急に賑やかになった。テンションの高い挨拶の声と、スタッフの緊張した挨拶の声が聞こえる。
愛美がパッと目を輝かせた。
「この声って・・・だよ!」
彼女が言わなくても全員が分かっていた。彼らはデビューして4年目のグループで全員男性。歌うだけでなく、深夜とはいえ自分たちの番組も持っている人達だった。
所属している事務所には、同じような人気のある男性グループがいくつもいた。
今回一緒に出演させていただく彼らも、その中の1つだった。
「挨拶に行こう」
しかし、私が声をかける前にもうメンバーは立ち上がっていた。
「行動早っ!」
「それはそうですよ!ねっ!」
舞風と心瑠が笑顔で頷きあう。いや私も含めて全員が笑顔になっている。
全員イケメンで爽やか、トークも上手で笑顔が素敵な彼らに会うのに、そうならない女の子などいるはずもなかった。
アシスタントとして出演している心瑠の妹キャラも番組に定着し、それがネットで取り上げられてから、「おにいちゃん!」と叫ぶのが可愛いと評判になっていた。
そして今回は、その番組を放送している同局の歌番組に急遽出演が決まり、私達は今までにないくらい緊張しながら楽屋で待機している。
当然のように、リーダーの私はメンバーの緊張を和らげようと冗談を言ったり、発声練習をさせたりしていたけれど、なかなかリラックスできるものでは無かった。
ただ、声だけはいつもの様に出ている。歌を歌う分には問題なさそうだった。
「夏妃さんも珍しく緊張してる?」メンバーの中では一番余裕がありそうな心瑠が聞いてきた。
「分かる?実はそうなの」私は正直に答えた。グループの紹介等は考えてきたことを話せば
いい。でも、打ち合わせをしてあるとはいえ、MCや他の出演者との話が上手くこなせるだろうか。番組に迷惑をかけてしまわないか、聞かれたことをしっかり答えられるか、考え出
すと不安ばかりが浮かんでくる。
「えっ?でもライブではあんなに仕切ってペラペラ話してるじゃないですか。あの調子でいきましょうよ。ね?」
そう言って心瑠はハグをしてくれる。私も手に力を込める。
周りで見ていた愛美、舞風、涼奈も抱き着いてきた。
「ありがと」
みんなにお礼を言った。こうしていると本当に落ち着く。
その時廊下が急に賑やかになった。テンションの高い挨拶の声と、スタッフの緊張した挨拶の声が聞こえる。
愛美がパッと目を輝かせた。
「この声って・・・だよ!」
彼女が言わなくても全員が分かっていた。彼らはデビューして4年目のグループで全員男性。歌うだけでなく、深夜とはいえ自分たちの番組も持っている人達だった。
所属している事務所には、同じような人気のある男性グループがいくつもいた。
今回一緒に出演させていただく彼らも、その中の1つだった。
「挨拶に行こう」
しかし、私が声をかける前にもうメンバーは立ち上がっていた。
「行動早っ!」
「それはそうですよ!ねっ!」
舞風と心瑠が笑顔で頷きあう。いや私も含めて全員が笑顔になっている。
全員イケメンで爽やか、トークも上手で笑顔が素敵な彼らに会うのに、そうならない女の子などいるはずもなかった。