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聖杏学園シリーズ ー囚われの少女達ー
第16章 ストーカー(僕の彼女)編 1-1
暗証番号を押してから指紋認証のチェックを済ませると、従業員用の入
り口からお店に入ることができる。これだけで出勤のチェックは終わる
。退勤も同じ。タイムカードで時刻を打刻するのはもう古いらしい。
メイドさんの更衣室に向う途中の壁に掛けられている30インチ程のモ
ニターの前を通るタイミングで、そこに私宛にメッセージが流れた。
出勤のチェックと顔認証システムで、該当者に連絡してくる仕組みだっ
た。
「かぐやちゃん、月間売り上げトップおめでとう!」
同じ内容で陽気な声もながれてくる。
大した内容ではないし、私はチラとモニターを見ただけでそのまま通り
過ぎた。最初の内は脚を止めてしまっていたけれど、慣れてくれば誰も
立ち止まる人はいない。そもそも大事な連絡だったらスマホに来るから


それでも月間売り上げトップを続けられているのは嬉しかった。
ここでは、お客さんがメイドさんを指名することが出来る。もちろん風
俗店ではないのでメイドさんを触ったりすることは禁止。プライベート
なことを聞くのも禁止だった。指名するとその分料金はかかるけれど、
30分だけ、独り占めすることが出来るこのシステムは好評で、お店の
売り上げ増に繋がっている。更に指名されたメイドさんにもボーナスが
入る。指名してくれたお客さんと事前に待ち合わせをして、デートして
からお店に連れてくれば、更にそれは増額される。
私はそれを利用してアルバイトとは思えない収入を得ていた。

更衣室に入ると、今日のシフトが同じ、大学生の樹里ちゃんが先に来て
いる。ちょうど着替え中で、Tバックを着けた形の良いお尻が目に飛び
込んできた。形も肌も綺麗だけれど、更衣室では見慣れた光景だ。
「こんにちは。お疲れ様です」
私の挨拶に、彼女はすぐに振り返って笑顔を見せた。
私が入店したばかりの頃、いろいろとアドバイスをくれた優しいお姉さ
ん的な雰囲気が素敵な彼女を、私は慕っていた。

「瑠奈ちゃん!今日も同伴なの?」
「うん、あの2人は常連さんなの。断りづらくて・・・」
「いいじゃない、イケメン2人と同伴なんて羨ましいよ」
樹里ちゃんはメイド服を着ることなく、キャミとTバックだけの姿で近
づいてくる。胸の膨らみはEからFはありそうだし、括れたウェストか
ら続く女性らしい曲線の腰と脚のラインがセクシーだった。
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