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女子大生 水野果歩
第91章 女子大生 水野果歩(91)


食卓に並ぶ、買ってきたおにぎりと漬物、それに果歩が作った味噌汁が並ぶ。

正直、質素なメニューだ。

富田は普段外食ばかりで、この部屋のキッチンや冷蔵庫の中はすっきりした物なので仕方ないかもしれない。


富田 「食っていいか?」


果歩 「あ、はい!・・・あんまり自信ないですけど・・・。」


果歩は少し照れ笑いをしながら、味噌汁が入ったお椀を口に運ぶ富田の様子をじっと見つめる。

実はあまり自分の料理を人に食べさせた事がない果歩。

味噌汁くらい誰でも学校の家庭科の授業で習うくらいだから、果歩もそれなりの自信は持っていたが、富田がどんな顔をするかは少し心配でもあった。


・・・ズズ・・・ゴク・・・


果歩が富田のために一生懸命作った味噌汁を一口、じっくり味わう。


富田 「・・・・・・・。」


富田の様子を心配そうにじっと見つめる果歩。


果歩 「・・・・どう・・・ですか?」


富田 「これ・・・だし入れたか?」


果歩 「え・・・?だし・・・?・・・あっ!・・・そっか・・・だし・・・」


どうやら果歩は致命的なミスを犯していたらしい。


果歩 「・・・はぁ・・・。」


味噌汁さえ満足に作れなかった自分が情けなく、ため息をついて落ち込む果歩。

知子がいたらきっとまた馬鹿にされてるだろう。


果歩 「・・・・ごめんなさい・・・美味しく・・・ないですよね・・・。」


富田 「ハハハッ!まぁ夜はどっか出前でも頼むかぁ。」


富田は豪快に笑いそう言った後、再び果歩が作った味噌汁に口をつけた。
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