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女子大生 水野果歩
第8章 女子大生 水野果歩(8)
「でもさぁ、果歩ってなんで友哉君好きになったの。言っちゃ悪いけど友哉君って外見は果歩のタイプじゃないわよねぇ?」
「ん~なんでだろう・・・?なんか気づいたら好きになってたの。友哉ってあぁ見えてしっかりしてるから・・・。頼りになるっていうか・・・。」
果歩の正直な言葉だった、外見がタイプではないというのは確かにそうだが、今の果歩にとってはそんな事は重要ではなく、とにかく友哉の事を好きというのは確かな気持ちだと思ったのだ。
「フフ・・・いいじゃない、男は外見より中身って言うし。・・・ところで、外見はタイプじゃないって言ってたけど果歩ちゃんは見た目だけならどんな人がタイプなの?」
「ん~外見ですかぁ・・・ん~どうかなぁ・・・」
少し考え込んでいる果歩を見て知子は笑みを浮かべて
「果歩は逞しいマッチョの人がタイプなんだよねぇ!友哉君とはまったく逆のタイプ。」
「え?私そんな事言ったことないよぉ。」
果歩は少し顔を赤くして慌てて言った。
「このまえお店でお酒飲んでる時言ってたじゃない、果歩覚えてないの?」
「ん~もう・・・そういう記憶だけはしっかり残ってるんだからぁ・・・。」
困ったような顔をする果歩。どうやらお酒を飲みながらそう言った事は果歩も覚えていたようだ。
「へぇ・・・それじゃ果歩ちゃんよかったわね、トミタスポーツはお客さんもスタッフも逞しい人ばっかりだし。」
秋絵もからかうように笑みを浮かべて果歩に言った。
「え~秋絵先輩までそんな事言わないでくださいよぉ!」
「ハハッ、じゃもしかして浮気するなら果歩のほうがしちゃうかもねぇ!」
「もう・・二人とも酔っ払ってるぅ!・・・・・・・あ・・・電話・・・」
♪~♪~♪~♪~
ふと果歩のバックの中の携帯の着信音が鳴った。
指定設定してある着信音を聞いて果歩にはすぐこれが誰からの電話なのかわかった。
果歩は携帯をバックから取り出した。
「・・・友哉からだ。」
携帯のディスプレイには友哉の文字が。それを見た果歩の表情は実にうれしそうだ。
「果歩ちゃん、隣の寝室の部屋使っていいわよ。私たちのことは気にしないでゆっくり話しておいで。」
「あ、すみません、ありがとうございます。」