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女子大生 水野果歩
第172章 女子大生 水野果歩(172)
果歩は自分の耳を疑いながら思わず顔を上げ、周りを見渡し、男達の顔を確認した。


果歩 「・・・ぁ・・・ぁぁ・・・イヤ・・・どうして・・・そんな・・嫌・・・・・・イヤァァァ!!」


果歩は悲鳴をあげて、身体を隠すようにしてその場に蹲った(うずくまった)。

空っぽだった心に、途轍もない羞恥心だけが生まれる。


そう、今果歩の周りにいるのは、毎日のように果歩が顔を会わせていたトミタスポーツのスタッフ達だったのだ。

知っている人達ばかりの前でフルヌード姿を晒してしまっていた果歩。あまりの恥ずかしさに顔は真っ赤に染まっている。


富田 「おい果歩!そんな所に蹲ってないで、さっさとベッドに行け!」


果歩 「ぅぅ・・・イヤァ・・・そんなの・・・」


富田 「なんだ?お前は便器なんだから何も考えなくてもいいって言っただろ?・・・チッ・・・仕方ねぇな・・・。」


富田は面倒くさそうな表情で、果歩の身体を逞しい腕で軽々と抱き上げると、そのまま歩いて行き、ベッドの上に果歩の身体を投げ飛ばした。


果歩 「ッキャァ!」


乱暴にベッドに上げられた果歩。枯れたはずだった涙が再び目から滲み出し始めていた。

しかし、そんな果歩の様子を見て、スタッフの中の1人が心配そうにしながら富田に聞く。


    「と・・・富田さん、大丈夫なんですか?なんか・・・果歩ちゃん嫌がっているみたいですけど・・・。」


ここにいるスタッフ達は知っている。

可愛らしい笑顔と優しさで周りの人間をいつも癒している普段の果歩を。

容姿だけでなく、心の中身も美しいと思えるような果歩を。

そんな男だったら思わず守ってあげたくなるような女の子が、今は肉便器としてベッドの上にいるという現実に、ここにいる誰もが戸惑いを感じていた。

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