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女子大生 水野果歩
第173章 女子大生 水野果歩(173)

暗い世界。
底無しだと思っていたその世界。
富田と初めて身体を交わらしたあの日から、欲望と快楽だけの暗い世界に沈んでいった果歩は、今その世界の底に着いたのだ。
真っ暗で・・・冷たくて・・・寒い・・・
ここには何もない・・・
果歩は真っ暗な世界で1人立ち竦み、辺りを見渡した。
果歩 「・・・・・ここ・・・イヤ・・・寒いよ・・・寂しいよぉ・・・」
果歩は途轍もない不安と寂しさに襲われていた。
どちらに向かえばいいのか分からないまま、果歩は歩きだす。
果歩 「・・・友哉ぁ!・・・知子ちゃーん!・・・秋絵センパーイ!・・・・どこにいるのぉ・・・」
まるで迷子になった子供のように、目に涙を溜めながら果歩はさ迷い続けた。
しかし何処を探しても誰も居ないし、何処まで行っても見えるのは真っ暗な暗闇だけだった。
果歩 「ぅぅ・・・ぅぅ・・・ぅぅ・・・ヒック・・・ぅぅ・・・ぅああ・・・!!」
果歩はその場に膝から崩れ落ち、声を上げて号泣し始めた。
ボロボロと流れる涙。
悲しくて、寂しくて、切なくて・・・
果歩は泣き続けた。

