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タワーマンションの恋人
第9章 * ナナミ

奥原さんに連れてきてもらったのは、車で15分ほど離れたところにある、タワーマンション。
「ここ、ですか?」
「うん。きっと、華にとっても素敵な時間になると思うよ?」
そう言われてふたりでエレベーターに乗り込む。
32階の一室で足を止め、奥原さんは迷わずインターホンを押した。
しばらくして扉が開くと、そこには1人の女性が顔を出した。
「ナナミ、お待たせっ。」
「奥原さーん!あっ!もしかしてっ!あなたが華ちゃんね?」
顔を覗かせたその女性がふわりと笑った瞬間、胸が包まれるような暖かさで満たされた。
「いらっしゃい、どうぞっ」
笑顔で手招きされると、思わず嬉しくなってしまう。
なんて素敵な人なんだろう、会って数分なのにその笑顔や仕草で圧倒的に魅了されてしまった。
まるで雑誌から飛び出してきたような美貌なのに、親しみやすい笑顔で笑いかけてくれるその姿は本当に同じ女から見てもすごく、魅力的。
「わー!華ちゃんー本当に可愛いね?お人形さんみたいっ。」
「え?!あ、いや、全然っ…。」
あなたのほうが綺麗ですよ、と伝えたいのに急なことで言葉が出ない。
「テレビから飛び出してきたみたい。華ちゃん元々業界の人だったんだっけ?本当に美少女なんだねぇ、びっくり。」
無邪気にクシャッと笑って視線を合わせてくれるのに、照れてしまってその視線を見つめていられず、言葉に詰まっていると、ダイニングに座るように促される。
「華、この人はね、ナナミ。簡単に言えば華の同業者。一番の高給取りのお姉さん。」
奥原さんの紹介を受けて改めてその人を見ると「よろしくね?」と優しく微笑んでくれた。
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