この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
タワーマンションの恋人
第3章 * ケイタ
「もしもーし、華ー?調子はどう?」
電話の相手は奥原さん。
「変わりなく元気です。」
そう答えると、明るい口調のまま奥原さんは続けた。
「華、タブレットチェックしてみて?」
そう言われてタブレットを起動し、予定を組み込むアプリを開けば、今日の18時の欄に名前が入っている。
「ケイタ…?」
「そうそう。今日、ケイタが行くから!初仕事頑張ってねっ!ケイタは良い子だから、私的には安心なんだけど。」
そう言われて慌ててタレントリストを開く。
「ネクストブレイク的な子ですかね?」
「うん、年齢的には華と同い年だし、まだそこまで露出がないから、緊張せず関われると思う。」
「それなら、よかったです。わざわざ連絡ありがとうございます。」
そうお礼を言って電話を切った。
18時まで意外と時間がない。
そう思いながら、わたしは鏡の前に立った。