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タワーマンションの恋人
第12章 * 嫉妬
泣いてしまったリョウマをなだめてから、なんとか仕事に送り出した。
ここで一息ついてしまったら、身体が動かなくなってしまいそうだったから、なにも考えず頭のスイッチを切り部屋の掃除に取り掛かった。
考え始めてしまったら、なにも手につかなくなってしまいそうで。
また、色んな感情に押しつぶされてしまいそうだった。
「俺だけを見てくれない」
その言葉が重くのしかかって、そんな気持ちに向き合うことすら出来ない、どうすることも出来ない自分をどうしようもなく情けなく思って、涙が零れそうになった。