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タワーマンションの恋人
第13章 * 痕跡





タイミング良く部屋を訪ねて来た奥原さんに、キスマークがついてしまったことを相談して、2日間、お休みをもらうことにした。


もちろん、リョウマのことには触れなかったけど、また誰かをリョウマのように傷つけてしまうことは避けたかった。


「ったく、ルール違反がいるのねぇ?!大事な華に!」


なんて奥原さんは怒っていて、誰につけられたか心当たりはないかと聞かれた。


「んー・・。正直いつつけられたかわからなくて…。ごめんなさい。」
口ではそう答えながらも、頭をフル回転させる。


ボディチェックは毎回行っている。
確かに見づらい位置だったけど…。なんて思い返していると、前の人が帰ってから、リョウマが来るまでに時間が無かったことを思い出す。


そこで見落としてしまったのかな。

そう考えて、リョウマの前に来ていてた人の顔を思い浮かべたけど、ルール違反のキスマークからは程遠いような人。
彼がそんなことするはずない、一番やらなそうな人だったから、きっと違う。と自己解決して、考えるのを辞めた。



とりあえず、急遽休みになった2日間、なにしようとか、どこへ行こうか、なるべく楽しい方向に思いを馳せた。







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