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タワーマンションの恋人
第13章 * 痕跡
休みが明けて1番最初にやって来たのは
「シュウタくんっ」
「久しぶりだね」
控えめに微笑む佇まいが好きで距離を縮めれば、そっと腕が伸びてきて玄関で抱きしめてくれる。
「華、またちょっと痩せた?食べてる?ちゃんと。」
落ち着いた声で耳元で囁かれると、無条件にこの人には甘えて良いような気がして、心を許してしまう。
「色々あってね、2日間お休みしてて。でも、気がついたらほとんど眠ってお休み終わっちゃって。寝てばっかりで食べてないから痩せたかな?」そう言って笑えば、呆れたように笑って「ばかだね。」なんて言って、啄むように唇を塞がれた。
温かい舌が侵入してきて、そっと絡める。
柔らかくて、優しい動きはなんだか彼らしくないのに、それはそれで頭の芯が溶けそうになる。
唇が離れれば、絡んだ熱量に比例するように光る糸がいやらしくひく。