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タワーマンションの恋人
第21章 * girls talk
「んー、華は色が白いからこっちかな?」
そう言って可愛く首を傾げたのはナナミさん。
今日はふたりで休みを合わせて、ショッピングをしようと決めていた。
こんな当たり前のことが嬉しくて幸せに思えるくらい、最近はあの部屋に掛かり切りになっていた。
倒れてしまって休んだ分、詰まった予定を立て替えるだけでかなり忙しい日を送っていた。
「華ちゃん、お休みいつぶりだっけ?かなり忙しそうだったけど。」
ナナミさんとはこまめに連絡を取り合わせてもらって、いつも相談相手になってもらっていた。
「こんな丸1日オフなのは半月ぶりくらいです、たぶん。」
「それなのに買い物なんて大丈夫?ゆっくり休みたかったんじゃない?」
そう聞かれてぶんぶん首を横に振る。
「綺麗なお姉さんとお買い物なんて、これ以上の癒やしわたしにはありません。」と笑うと「本当に華ちゃんは可愛いねぇ〜」と溶けるように微笑んでくれた。
初めて会って以来、お姉ちゃんのように慕わせてもらっているナナミさん。
こうして同じ時間を過ごして、お話できるだけでもとても心が弾むし、元気が出る。