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第21章 * girls talk

「でも、心が通ってる証拠なんだよね、きっと。その苦しみは。」


ナナミさんがぽつりと言った。


「華ちゃんだけじゃなくて、男の子たちもきっと…本当は心中穏やかじゃないと思うよ？そのくらい心が通ってるんだよ。華ちゃんを自分だけのものにしたい。そんな感情が見え隠れしてきてない？」


そう言われてそれぞれとの関わりを思い浮べるとなんとなく、言われてることの意味を理解した。


「各々、独占欲みたい、な？」そう首を傾げると「そうそう。」と困った顔でナナミさんが笑った。


「その、見え隠れする独占欲が、また華ちゃんを苦しくさせるんだよね。きっと。」


「…誰かだけのものには、なれませんもんね。」


そう伝えると「そうだね、今のところは。」と落ち着いた声で言った。



「でも、その気持ちを男の子に抱かせる華ちゃんはやっぱり凄いんだよ。そういう気持ちが男の子を魅力的にさせるから。」


「そんな…」　


「また、ここから新しいステップだと思うよ？」


「新しいステップ…？」


「プロとして、華ちゃんを独り占めしたいって気持ちを仕事に向けさせるの。」


そう言ったナナミさんの目は真っ直ぐで真剣で、この人とまた、プロなんだなぁ、と理解するのに時間はかからなかった。