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タワーマンションの恋人
第24章 * sovereign remedy
華は僕にとって天使だった。
その柔らかな雰囲気も整いすぎている顔も、しなやかな身体も、陶器よりも儚く透けるような肌の白さも。
そして、このどうしようもなく行き場を失った欲望と願望を叶えてくれる優しさも。
彼女はタレントとしての僕を望まなかったから、目の前の僕自身を見つめて受け止めてくれた。
だから、ありのままでいられたんだ。
きっと彼女を知ってしまったら、彼女以上の人なんてこの先現れないのだろうと、最近は半ば諦めの境地をむかえている。
世の中の人が想像すらしないであろう顔を、華の前でなら見せることが出来たんだ。