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タワーマンションの恋人
第2章 * 契約
プロダクション役員の大森さん。
彼から聞いた話を、馬鹿らしいと思っていた。
そう思いながらも、興味がないわけではなかった。
今や、TVを席巻するプロダクションのタレントたち。
ピンからキリまでとはいえ、みんな整った顔をしている、というのはお約束だろう。
好きでもない、かっこ良くもない、時と場合によっては気持ち悪くも感じるクラブのお客を相手にするより、よっぽど有意義かもしれない。
そんな思考が頭を過ぎっていた。
そんな思考が2、3日頭をめぐり、わたしはスマホと名刺を手に取った。
「もしもし、こんにちは。華です。」
そして、外ではなんだからゆっくり話そうと呼ばれたホテル。
都内有数の高級ホテル、友人のパーティで何度か訪れたことがあるけど、密談をするためだけにこんなところを用意するなんて、さすが大手は違うなと驚いた。
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