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第1章 私と大樹

私と大樹は幼なじみ。

幼稚園から中学校まではもちろん一緒。
だって、家は隣同士なんだから。

一緒に幼稚園バスに乗って、一緒にランドセルを弾ませながら小学校まで走って。
中学の時の部活の帰りも一緒。
まさか高校は別でしょ、と離ればなれを覚悟したけど、
結果は同じ高校に通うこととなった。


毎日一緒に登校する。
バスに乗って電車を一駅乗って。
さすがに帰りはいつも一緒というわけにはいかなかったが、
時間が合えばもちろん一緒に帰ってきた。

そうやって過ごしてきた高校３年間もあと１ヶ月ほどで終わる。
今度こそ、今度こそほんとにほんとの離ればなれ。
大樹は大学受験を無事に終え、
私は専門学校に進むことが決まった。