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Dreams come true
第1章 私と大樹
大樹と特別親しくしていた女子が、この3年間の間に2人ほど、いた。
一人は彼と同じクラスのコ。
クラスの中でもかわいいと評判のコ。
一緒に学級委員をやったことがきっかけで仲良くなったみたい。
大樹もまんざらでもなかったみたいで、2人で一緒に下校するところを
教室の窓から見下ろしたことも一度や二度じゃなかった。
そのたび私は、消しゴムの角を小さく千切って窓から2人にむかって投げ落とした。
ゴマ粒くらいの小さな攻撃じゃあ、何の役にも立たなかったけど。
結局、その彼女とは付き合うとまではいかなかったようで、
クラス替えで別々になってそれっきり、と本人が言っていた。
もう一人は一つ後輩で、テニス部で汗を流している大樹のファンになったコだった。
いつも金網越しに練習を見ていた彼女は、友達に手を引かれて大樹に手紙を渡したそうだ。
それがきっかけで、彼女と付き合うことになった。
そのコもかわいい子だった。
試合にはいつも応援に来ていたし・・
それを私が知っているのは、私も試合の応援に毎回行っていたからだ。
部活のみんなの公認になっていた彼女。
幼なじみの私より彼女のほうがランクが上な感じが、
ムカついたっけなぁ・・・