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変質者の手毬唄・珍田一耕助シリーズ
第1章 「鬼頭村の美女達」
「あら、珍田一先生…今、お目覚めですか?朝食の方はいかがなさいます?お部屋の方に運びましょうか?」
「女将さん、おはようございます。今から食堂に行こうと思っていたところですから、どうぞお構いなく。」
「そうですか、ではごゆっくりどうぞ」
珍田一は女将の後ろ姿を見つめていた
程よく肉付いた白い肌…
腰をくねりくねりと音を立てずに内股で歩く女将の後ろ姿…
落ち着いた鶯色の着物姿が良く似合う…大人の女性特有の艶めかしさが満ち溢れていた
『むうう…なかなかイイ尻をしている…。あぁ…あの尻でチンポを挟まれたいなぁ…。しかも未亡人だもんなぁ…磯毛警部が入れ込むのも無理ないよなぁ…』
この旅館の女将は木島小百合は45歳で未亡人である
女らしさと滲み出る色気が旅の男達を惹き付けるのだろう…
10年前に連れ合いを亡くしてからも、女手一つで旅館を切り盛りしている
そしてこの小百合には2人の子供がいる
長男の辰雄25歳と長女の凛20歳である
辰雄は村一番の美男子であり、村の青年団の中心的な人物でもある
村の娘達からの人気も概ね辰雄に集中しているようだ
凛の方もやはり村で1、2を争う非常に美しい娘なのだそうだが、彼女が10歳の時に父親を事故で亡くしてから精神的なショックで言葉を喋ることが出来なくなってしまったらしいのだ…
それ以来…凛はあまり人前に姿を見せず、この宿の裏手にある土蔵に籠って本を読んで過ごすことが多くなったそうだ