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裸の傑作
第7章 見知らぬ男の体
美術学校でのモデルのバイトはしの子の心に影を残したが、今までのアルバイトのおかげで学費を払うことができた。


さらに、しの子の父は知人に助けられ借金を返済し、再就職先も紹介してもらえたので、彼女の家庭の経済的な問題は解決した。


そのようなわけで、しの子は順調だったといえるかもしれない。


ただ一つ、薫に会えないことを除いては。


しの子は薫の肌や匂い、声を思い出し、一人枕と下半身を濡らしていた。


薫君に会いたい。薫君に会って抱かれたい。薫君が欲しいよ・・・。


薫の声や優しく物憂げな表情、大きく温かい手、そして逞しく力強いペニス・・・。


しの子は薫を仔細に思い描き、一人火照った体を慰めていた。


彼女は、「桐谷に犯された」体を、一刻も早く早く清めてほしかった。

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