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英理を調教 完全版
第6章 夏の出来事 ~英理の目線~
「ダメ…もう時間も遅いから」
「大丈夫、すぐに溶けさせてあげる」

 タンクトップの胸をまさぐられる。もう一度キスをされて私がまたうっとりとしていると、不意に胸に風を感じた。
 タンクトップを捲り上げられてブラのホックも外されていた。

 指先が胸の膨らみをくすぐる。ぞくぞくするような気持ちの良さ。決して強く触られているわけじゃない、乳首を触れてるわけでもない。
 なのに今まで感じたことのない気持ちの良さ。

「ふぁ…ん…くすぐった…ん…あ、ふ…」
「女の子同士って気持ちいいのよ」

 志穂さんの唇が私の唇から離れて、首から鎖骨、そして胸。そのまま乳首へと…

「あぅん…う、ん…ふ…んん…」

 唇が乳首を挟み込み引っ張る。
 強く引っ張られても痛くない。ふんわりと優しく暖かく挟み込まれ、乳首がいつも以上に敏感になっている気がする。
 ゾクゾクと背筋を昇ってくる快感。強過ぎず弱すぎず志穂さんは私の胸を舐め、乳首を舌で転がす。

「女の子だから分かる、女の子の気持ちのいい触り方ってあるの。教えてあげるね」

 気が付いたら私は志穂さんの体を抱きしめていた。ワンピース越しでも感じられる志穂さんの体のライン。腰が綺麗にくびれていて柔らかくて暖かい。

 指も手のひらも、唇もそして体も男の人とは違う。どこもふんわりと柔らかくてしっとりと温かい。
 そして志穂さんが優しい。

 怖いことも恥かしいこともしない。ただ私を気持ちよくしてくれる。

 いつの間にか涙が浮かんでいる。志穂さんがよく見えない。

「あう…んっ!」

 志穂さんの指が私の中に潜り込む。舌がクリトリスを吸い出す。

「ひあぁ…志穂さん…」
「英理ちゃん、とっても可愛い。顔も唇も、胸もアソコも」

 私はもう達也のことを忘れた。藤井君に酷いことをされていることも。
 達也にすごくすごく恥ずかしいことをされたことも。

 ただ暖かくて気持ちがいい。

「志穂さん…気持ちいいよぉ…もっと…してぇ…」

 達也にもしたことのない、おねだり。
 くすり、と志穂さんは笑う。

 志穂さんの香りが大きく広がる。目を開けると下着姿の志穂さん。手に持った脱いだばかりのワンピースがふわり、と床に舞い落ちる。
 私は夢の中のような、高熱が出た時のような、そんなふわふわした気持ちで志穂さんが下着を脱ぎ裸になるのを見ていた。


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