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英理を調教 完全版
第3章 夏祭り。全てを見せた英理
「ん…」

 英理の体に力が入る。恋人同士が交わす愛のキスではなく、セックスの前段階としてのキスの雰囲気を嗅ぎ取ったらしい。

「強く吸い過ぎ…」
「ごめんごめん」
「もう…」

 とはいえ長いディープキスから解放されて安心したのか英理のガードは緩い。

「もっとくっつこうよ」

 俺が足を開きその中に英理を招き入れると、恥ずかしがりながらも英理は大人しくそこに座る。英理の背中が俺の胸に寄りかかり、浴衣越しでも英理の体温をしっかりと感じることが出来た。

 後ろから抱きしめ、もう一度キスを。もっと長くもっと濃密に。もっともっといやらしく。
 わざと音を立てて舌を吸い、唇を貪る。

 俺の唇と舌は、そのまま英理の耳へ、首筋へ。

「んっ…こら、キスだけって」
「うん、だから耳と首にキス」
「ん、もう…んっ」

 首筋のキスはくすぐったいよ。そんなことを言いながらも英理の息が僅かに弾む。ぞくりと背中を震わせた。

 かさり、と小さく茂みが鳴った。英理は気付かなかったようだが、俺がそこに目を向けると慌てて隠れる人影。

 覗きに来た奴だ。

 俺達は他のカップルのように隠れてはいないから、きっと向こうからはよく見えることだろう。さっき屋台を見て回っている時にクラスメイトの男子の姿も見つけた。

 英理はこれから見られていることも知らずにクラスメイトの前で犯される。
 そしてきっと彼らのおかずになり、学校でも授業中でも彼らの妄想を掻き立てるのだ。

 そう考えると俺はもう我慢が出来なくなり、英理の胸を後ろから鷲掴みにした。

「た、達也…!」

 驚く英理に構わず、浴衣の合わせの隙間に手を差し込み、柔らかい胸を揉みしだく。

「ダメ、こんな所で…」
「大丈夫、誰もいないよ」
「でも…っ!」

 俺の手をきつく握る英理。さすがに駐車場の時よりも指に力が入っている。

 ほとんど誰も来ない駐車場と、人気がないとはいえ近所の人もたくさん訪れている夏祭り会場の裏の暗がり。夏祭りに来ている人はほとんどが顔見知りだ。
 そこでの行為は駐車場とは比べものにならないくらいに抵抗感があるのかもしれない。
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