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第14章 チチデール　後編

そのとき、水鉄砲の露店から、ニーナを呼ぶ声がします。
「ニーナちゃん！　ニーナちゃんだよね！」

露店をよく見ると･･･
水鉄砲を売っているのはセバスチャンです。

「セバスチャン君！」
ニーナは満面の笑みを浮かべ、水鉄砲の露店に駆けよります。

「ニーナちゃんは、まだ都にいたんだね。　とっくの昔に都を通過したって思ってたんだけど･･･」
セバスチャンは言いました。

「都に戻ってきたの。　途中でお父さんとお母さんを殺された赤ちゃんを拾っちゃって･･･」
ニーナはこれまでの経緯を説明します。

セバスチャンも、なぜ自分が都に来たのか言いました。

父親が発明して自分が改良した水鉄砲を、全国に広めたいと思い立ち、行商を始めたのです。