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愛しのイケメン☆LIFE
第13章 青音君の悩み
車に乗っている間も、俺は何だかモヤモヤしていた。
そんな俺を心配したのか、サラが首をかしげながら、俺の顔を見つめて、声を掛けてきた。
「アズ、どうしたの?元気ないね…。」
「そうかな?元気だよ。」
慌ててそう言い返した俺の手の上に、サラの手がそっと重なった。
狭い車の中、運転中の俺は、そんなサラの突然の行動にドキドキしてしまう。
「何かあったなら、話して。隠し事しないで…。アズの悩みは、何でも聞きたいの。」
「サラ…。」
サラの手から伝わる温もりがすごく温かくて、俺の心を温かくしていく。
言えない…。
勝手に、いるかもわからない相手にヤキモチを妬いて、不安になってたなんて…。
絶対言えないよ…。
「大丈夫だよ。何でもない。ただ少し今日は疲れただけだよ。」
「そっか。ならいいけど。」
咄嗟に出た言葉は、あまりにもありきたりだったけど、サラは納得してくれたみたいだ。