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想うより、想われる方が良い?
第16章 素敵な輝昭様。
着物は昼のまま。
汚れている様子が全くないから
木に押し付けて突き込んでいたあの情景は、夢だったという事になる。

どうも腑に落ちないが、
彼女が言うには、
オークションが終わって
秋吉と一緒に俺を迎えに行こうとし、途中で倒れているのを発見。

呼びかけても答えない、
意識不明&かなりの高熱だった為
すぐに救急車を手配した、と。

それからずっと付き添いをして、
今に至るらしい。

「貴女はその優しさを
誰か別の男に向けるべきですよ」

【嫌です。
そんな事、絶対にできません】

緊張気味な声で健気な言葉を吐かれ、
良く分からないザラついた感情が
ジワリと湧いた。
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