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第16章 素敵な輝昭様。

「俺の馬鹿さ加減は
前田って奴から聞かされて」

【関係ありません。
輝昭様の良い部分に
気づけない前田の言葉など】

何なんだこの女。
どうして自分は"良い部分"を
知ってると自信が持てる？？
俺のどこを見て、
何が"良い部分"なんだ？

はぁ、くっそ。

いつもなら猫を被って
何を言われても受け流せるが･･
今は･･
くだらない"素敵な輝昭様"を信じる彼女を
滅茶苦茶に傷つけたくなってきた。

ああそうか･･
このザラつき、
･･俺、完全に自暴自棄なんだ。

裏切るのはいつも俺。
捨てるのはいつも俺。
ゲームを仕掛けるのも俺で、
それを終わらせるのも･･
･･俺だったんだ。
なのに、なんで･･
なぁ美紗！なんでだよ･･
お前とはゲームなんかじゃない！
遊びなんかじゃないんだ！

俺の傍に居たいって
言ってくれただろ･･

嘘だったのか？
････美紗･･
…美紗･･

「もう･･帰れよ･･」