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想うより、想われる方が良い?
第20章 おまけ:「どうして・・」
――コンコンコンコンッ

『ここを開けて!
そこからでも聞こえてるでしょ』

『…』

『いい加減
くだらない嫌がらせは止めにして』

切羽詰まったスミレの様子も気持ちも伝わらない。
完全に心を閉ざした"通常の自分"に戻ろうとするばかりで、聞こうともせず、見ようともしない。

けれど・・、

【つーかまーえたぁ】

――ガタッ

鼓膜を揺らしたテッドの声、
鳥肌が立つ嫌なトーンに
勢いよく立ち上がる。

そのまま駆けだしそうになった身体を
"通常の自分"が抑え込み、

二人の見える位置まで
わざとゆっくり歩いて行く。
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