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想うより、想われる方が良い?
第7章 輝昭の事情。
『ああ、質の良し悪しを見れても、美的感性ゼロな男からの。』

『っぷ。厳しいな、輝昭は。
 ゼロって事は無いと思うよ、
 だってこれ自体のバランスは取れてる。
 着る人がシガーをくわえる
 豪快ゴッドファーザー系ハンサムさんならピッタリ。
 あ、ちょっと髪を・・』

悪戯に微笑んで俺を膝まづかせ、まだ濡れている髪を色々いじって遊びだす。

美紗は否定的な捉え方をあまりしない。

どんな人にも、どんな物にも、
必ず良い部分を見つけて輝ける場所を探し出す、

柔軟で奔放な感性のままに。


それを包容力と言うのか、母性と言うのか、
どう表現すればいいか俺にはわからない。

けれど美紗の在り方は、
凝り固まった先入観で閉じようとしていた自分の世界をこじ開け、光と色を運んでくれた。

『ゎ、オールバックいける、、恰好良い。』

『・・美紗・・』

堪らない、お前が愛おしいよ。
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