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不知夜月(いざよいづき)の夜に――
第2章 三日月
『あれから毎日来てるんです』
『毎日!?』
『ここ とても落ち着けるから』
『それでわざわざ途中下車か…』
『……彼の…別れた彼の家に行くのに
この駅で降りていたから…』
そう言うと彼女は
ぬるくなったカフェオレを
やっと一口飲み始めた
そうだったのか…
そういえばあの日も駅に向かって
この道を歩いてたもんな…
『まだ…辛いね…
この駅で降りたら
いつまでも忘れられないでしょ…!?』
『でも…』
彼女はカップを両手で包み込んで
また一口 コクリとカフェオレを流し込んだ
『でも
あの日入ったこの店が
私の気持ちを癒してくれるって感じたんです…
とても落ち着くんです
この雰囲気と珈琲の香り』
静かな声
だけど可愛らしくて優しい声で話す
今日の彼女は饒舌だった
『毎日!?』
『ここ とても落ち着けるから』
『それでわざわざ途中下車か…』
『……彼の…別れた彼の家に行くのに
この駅で降りていたから…』
そう言うと彼女は
ぬるくなったカフェオレを
やっと一口飲み始めた
そうだったのか…
そういえばあの日も駅に向かって
この道を歩いてたもんな…
『まだ…辛いね…
この駅で降りたら
いつまでも忘れられないでしょ…!?』
『でも…』
彼女はカップを両手で包み込んで
また一口 コクリとカフェオレを流し込んだ
『でも
あの日入ったこの店が
私の気持ちを癒してくれるって感じたんです…
とても落ち着くんです
この雰囲気と珈琲の香り』
静かな声
だけど可愛らしくて優しい声で話す
今日の彼女は饒舌だった