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不知夜月(いざよいづき)の夜に――
第2章 三日月
アパートの部屋のベランダに出ると
雲を浮かべた空に
くっきりと三日月が見えていた
ビールを片手に
暫し夜空を眺める
月…あの娘も見てるかな――
"身体が目的だよ――"
元彼に言われたというその言葉が
心に刺さっていた
歩美…
君にも似たような事を言われたね
"蓮が好きなのは私の体ね"と…
そうかもしれない――――
僕は処女のような仕草の君に夢中になり
娼婦のように大胆な君に嫉妬した
限界まで立ち上がった僕のモノを欲しがり
君はいとも簡単にパクリと口に含み
まるで飴玉でも舐めるように
美味しそうにしゃぶる
こんなこと…
誰に教え込まれたの?
知らない誰かに怒りを覚えた
僕のソレをくわえ込んで
艶かしく腰を揺らす
君のテクニックに酔った…
そうやって何人を夢中にさせてきたの?
僕は堪らく苦しくて
君を壊してしまいそうで
好きだと素直に言えなくなってた…