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不知夜月(いざよいづき)の夜に――
第3章 上弦の月
今日もカウンター席に座り
目の前の大きなガラス窓越しに
暮れなずむ空を見上げる


『今日は上弦の月なんですよ』


『上弦の月って…半月だったっけ!?
じゃあ
幸さんと出逢ってから2度目の半月だね』


確か以前も"今日は半月です"って
教えてくれたっけ…


『あの時は下弦の月
満月から新月にかけての半月です
下弦の月は深夜に出て昼間に沈む――
だから朝方に白く見えるんです』


『そうか
だから"今は見えないけど…"って言ったのか』


『そう』
少し得意そうに笑顔を向けて頷いた


大きな眼を細めて微笑む
彼女のそんな表情は
それだけで魅力的だ


僕の視線に気付いてはにかんだ彼女が
言葉を続けた


『新月から満月に向かう月が
上弦の月なんですよ
だから今日は はっきり観れますよ』

嬉しそうに話すと
やっぱり今日もカフェオレを頼んだ彼女が
運ばれてきたカップを見て
珍しく大きな声を出した


『あっ!
ほら蓮さん!
今日のラテアートは月が描いてありますよ

この半月の形は
きっと今夜の上弦の月ですね
ここのバリスタの方
きっと月の満ち欠けに詳しい方なんですね』


嬉しそうに話す彼女に
見とれてる僕がいた




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