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しゃぼん玉色した彼
第2章 単純な興味
私と玲於が出会ったのは、三か月前だ。
職場と自宅との往復の毎日。
一年以上彼氏のいなかった私は、どこかに寄ることなく自宅へと帰路を進める。
仲が良かった友人はほとんど結婚してしまい、子供が出来てからは会う回数も減っていった。
職場の人と飲みに行く事はほぼない。
入社した当初と、自分の立場が逆転してしまってから誘う事を躊躇っていた。
上司に誘われて嫌々来ているのでは?と。
私が入社した時、そう思っていたからだ。
そんな事はないのかもしれないけれど。
とか、変に気を遣うならば家で飲んだ方がいいと思ったんだ。
今日も同じだった。
変哲もない一日。
……その筈だった。
今日のおつまみは何にしようかな。
近くのコンビニ行き過ぎて、飽きて来たよなあ。
少しだけ遠回りして別のコンビニに行こうか。
うん。そうしようっと!
そう考えた私はいつもと同じ道でなく、別の道へと進む。
その判断が良かったのか、悪かったのか。
私は今でもわからない。
五分ぐらい歩く時間が増えるだけだしなあ。
終電ギリギリで帰宅していたら、早く自宅に帰りたくてそんな事も考えないのだが。
今日は早くに終わったんだよね。
あ、レジで販売している焼き鳥でも買おうかな。
美味しいんだよなあ。