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あなたが教えてくれたこと
第6章 6
遼平は何か口を動かしたが言葉は出なかった。
「呆れたでしょう? 淫乱な女だと、失望したでしょう?」
「そうやって自分を貶めて、独り善がりに酔いしれて嫌われようって魂胆ですか? そうはいきません。俺は紫遠さんのことを諦めきれません」
「そうじゃない……そうじゃないの……」
遼平は訳が分からない様子で紫遠を見詰めていた。
「軽蔑しないでね……とは言わない。軽蔑されても仕方ないから。私ね……」
一瞬躊躇った後に、紫遠は言葉を続けた。
「マゾなの。痛くされたり、罵られたり、辱められたり、玩具みたいに扱われたり、縛られたり、叩かれたり……そんな風にされないと、本当に気持ちよくなれないみたいなの……」
大きな遼平の目が、更に大きく見開かれる。
「ごめんなさい……変態で……」
彼の答えなど聞く必要もなかった。せめて笑おうと、紫遠は口許を緩めてみせる。
「呆れたでしょう? 淫乱な女だと、失望したでしょう?」
「そうやって自分を貶めて、独り善がりに酔いしれて嫌われようって魂胆ですか? そうはいきません。俺は紫遠さんのことを諦めきれません」
「そうじゃない……そうじゃないの……」
遼平は訳が分からない様子で紫遠を見詰めていた。
「軽蔑しないでね……とは言わない。軽蔑されても仕方ないから。私ね……」
一瞬躊躇った後に、紫遠は言葉を続けた。
「マゾなの。痛くされたり、罵られたり、辱められたり、玩具みたいに扱われたり、縛られたり、叩かれたり……そんな風にされないと、本当に気持ちよくなれないみたいなの……」
大きな遼平の目が、更に大きく見開かれる。
「ごめんなさい……変態で……」
彼の答えなど聞く必要もなかった。せめて笑おうと、紫遠は口許を緩めてみせる。