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あなたが教えてくれたこと
第6章 6
「えっ……」

何をされるのかと戸惑ううちに目許をタオルを巻かれ、視界が閉ざされた。

「全裸に目隠しがよく似合ってるな、紫遠」

見えなくてもその声で彼が嗤っている顔はありありと浮かんだ。

「こんなっ……怖いっ……」
「取るなよ。それを外したら酷い罰があるからな」
「っ……は、はいっ」

本当は経験があるのではないかと疑うほど、遼平の態度は堂々としていた。
目隠しをされたことはこれまでもある。しかし相手が正嗣ならば、どのようなことをしてくるのかはある程度分かっていた。
しかし遼平は何をしてくるのか分からない。跡が残らないようにするなどといいながら、悪ふざけで跡をつけてくるかもしれないという恐怖もあった。

「紫遠は俺の隷(しもべ)なんだな?」
「はい……私は、遼平さんの……愛玩奴隷です」

正面を向いて答えたが、彼の声の位置とは少しずれている気もした。新たな『ご主人様』を探すように首を回す。
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