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あなたが教えてくれたこと
第6章 6
「じゃあまずは服従の証として辱めを受けてもらおうか?」
「辱めを……?」
「お前の身体を隅々まで調べてやろう」

視覚を塞がれると、本当に目の前にいるのが優しく明るい遼平なのかと疑いたくなるほどであった。

「舌を出せ」

命じられ、恐る恐る舌先をちろっと覗かせた。

「ふざけてるのか?」

怒りを滲ませた声に慌てて、紫遠は口を開いて舌を伸ばした。

「はンンッ!?」

いきなり舌を掴まれ、引っ張られた。

「へぇ……舌も柔らかいんだな、紫遠」

少し乱暴に引っ張ったあと、彼はそのまま指を口の中に入れてくる。

「歯も小粒で上品だ。こんなにどこもかしこも綺麗なくせに奴隷気質の変態だとは、誰も気付かないだろうな」

「すいません」と答えたかったが指を入れられた状態では声も出せない。
前歯から一つづつ確認するように指でなぞられていった。

「俺もすっかり騙されたよ。お前には」

歯の点検を終え、ようやく口の自由が赦された。

「すいません」
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