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あなたが教えてくれたこと
第8章 8
彼の顔が近付いて逃げ惑う。
両頬を挟まれ、無理矢理口づけられた。
それは優しく宥めるようなキスだった。

彼の舌に触れられると、幾分心が落ち着く。

「お願い……するなら、優しくなんてしないで……無茶苦茶にしてっ……あの人の痕を塗りつぶすくらい、無茶苦茶にして欲しいのっ……」
「わかった」

そう言うなり遼平は紫遠のシャツのボタンを弾き飛ばして脱がせる。
ストッキングは引き裂かれ、下着も剥ぎ取られた。

「酷いでしょ、私のからだ……」

撲たれた尻の腫れは引いておらず、赤い線が肌を締め付けた縄の痕を雄弁に語っていた。

「俺が消毒してやる」
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