この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
あなたが教えてくれたこと
第2章 2
変に意識してはいけないと思うほど、人はぎこちなくなってしまうものだ。紫遠は休憩のお茶を運ぶだけなのに、やけに身体がかたくなってしまう。
「きゃっ!?」
トレイに乗せたお茶を運ぶとき、不自然に脚が絡まって前のめりになってしまった。
「危ないっ」
慌ててた駆け寄った遼平が彼女を支える。
咄嗟の出来事だったため、彼の身体は紫遠に密着してしまっていた。
片手は腕を掴み、もう片手は腰から腹部に回されている。
「危ないところでしたね」
そのままの姿勢で遼平は微笑んだ。顔が近すぎたから紫遠は慌てて俯き、「すいません」と謝りながら彼から離れた。
「もー、お母さん!」
母親の失敗を智哉は愉快そうにからかう。
夫以外の男性とあそこまで密着したのははじめてだった。
紫遠はテーブルにティーセットを置くと、逃げるようにその場から立ち去った。
「きゃっ!?」
トレイに乗せたお茶を運ぶとき、不自然に脚が絡まって前のめりになってしまった。
「危ないっ」
慌ててた駆け寄った遼平が彼女を支える。
咄嗟の出来事だったため、彼の身体は紫遠に密着してしまっていた。
片手は腕を掴み、もう片手は腰から腹部に回されている。
「危ないところでしたね」
そのままの姿勢で遼平は微笑んだ。顔が近すぎたから紫遠は慌てて俯き、「すいません」と謝りながら彼から離れた。
「もー、お母さん!」
母親の失敗を智哉は愉快そうにからかう。
夫以外の男性とあそこまで密着したのははじめてだった。
紫遠はテーブルにティーセットを置くと、逃げるようにその場から立ち去った。