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第3章 3

しかしこの日の冨士雄は執拗だった。
紫遠が動いても、立ち上がってもすぐに手を伸ばしては脚を撫でてくる。
激しい抵抗がないと確信すると、遂に彼はスカートの中へまで手を挿し入れてきた。

「ひっ……」

さすがに行き過ぎた行為に紫遠は小さく悲鳴を漏らしてしまう。
しかし彼の手は止まらない。
現場で鍛えた皮の厚いごつごつとした手が内ももを悪戯で穢していく。

「止めてくださいっ！」と怒鳴りたかったが、植えつけられた恐怖で声が出ない。
彼は目を閉じて素知らぬふりでどんどんと奥へと闖入してきた。

さすがに女の部分だけは触らせるまいと身体を傾けて指先から遠離る。

冨士雄は若い肌を堪能するようにモチモチと強めに指を食い込ませてきた。

無言の抵抗を続ける紫遠に諦めたのか、しばらくすると彼は手を引っ込めた。
しかし、そこで安心したのも、束の間だった。