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あなたが教えてくれたこと
第3章 3
だがそれは紫遠にとっても好都合だった。
最近の彼女の唯一の心の安らぎは息子と家庭教師で囲む食卓だけだ。
彼の屈託ない笑顔を見ていると、辛いことも忘れられるような気がした。


「ご馳走様でした」

遼平が両手を合わせて会釈をするときには、既に智哉はリビングでソファーに転がり携帯ゲーム機を開いていた。

正嗣がいる時は絶対にゲームは出来ない。出来ないはおろか、ゲーム機を持っていること自体が秘密であった。
彼は息子を完璧なエリートに育てることを目指している。それを邪魔するものは全て排除してきた。
テレビでさえ、正嗣がいる時は観せてもらえない。

「智哉ったら。先生がいらっしゃるのに」

遼平は微笑みながら智哉を見る。

「まあ、いいじゃないですか。二時間集中して勉強をしたんですから」

そこで言葉を句切って視線を紫遠に向けた。
錫色(すずいろ)の瞳に捉えられ、身体が畏れを感じる。

「息抜きも、必要ですよ」

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