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あなたが教えてくれたこと
第5章 5
彼の唇が胸の突端の芽吹きを捕らえる。
それを吸いながら舌で転がし、乳房全体を揉み解された。
ふわっと浮くような擽ったさが広がっていく。
はしたなく乱れてはいけないと躾けられている紫遠は、手のひらを握って堪えた。
正嗣がするような荒々しい所作と違い、青年の舌や唇には優しさが宿っていた。

「綺麗だ。紫遠さんの身体」
「そんなこと言わないでっ……恥ずかしい」

ただでさえ十四歳も歳上の彼女は、身体の張りやみずみずしさに負い目を感じている。
それを綺麗だなどと言われては居心地が悪くて仕方なかった。

「ここも、ここも、ここだって綺麗だ」

確かめるように彼は腹やへそ、腋の下にまでキスを落とす。
羞恥に火がつき、紫遠は身体をくねらせ、太ももを擦り合わせながら床を這い回った。

「閉じないで」

そのももの間に彼の脚が挟まれる。

「ここにも、キスをさせて?」

唾液で艶やかに光る舌に目を見張る。
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