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あなたが教えてくれたこと
第5章 5
「ううっ……すごいっ……」

堪えきれずに呻いてしまう。正嗣は結婚した時から四十手前で、固さはこれほどなかった。
圧し負けまいと力を籠めると彼のものをギュッとグリップし、そのかたちがありありと感じられる。

「紫遠さんと、ひとつになれた」
「……はい」

嬉しそうに微笑む顔が、少し幼く見えた。
キスをして欲しい。
そう思ったことが伝わったように彼は唇を重ねてくれた。
上品に気取ることなど、もはや意味もない。唇同士で食(は)みあい、互いの口に舌が往き来し、唾液で汚れることも厭わなかった。

気持ちの昂ぶりにあわせて腰が動く。
隙間のない密着も溢れる愛蜜が潤滑にしてくれる。
傘張が気持ちいいところを擦って、鈴割れた先端が上向きに気持ちいいところを当ててくれた。

何より抱き締められて抱かれるということが初めてだった。それが気恥ずかしくて心地いい。
愛されてると実感出来た。
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