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あなたが教えてくれたこと
第6章 6
翌朝の目覚めは流石に気怠かった。
それでもいつも通りに午前六時には起きなくてはならない。
羽ペンで玩具にされた後も正嗣の嗜虐は続き、もうこれ以上快楽を与えられたら意識を失うというところまで繰り返された。
結局彼が紫遠と肌を重ねることはなく、昨夜は終わっていた。やはり長旅のあとの疲れは相当なものであったらしい。
肉体的に繋がらずに終われたことは、うちひしがれた心をギリギリ救ってくれた。
『遼平さん……ごめんなさい……』
目を閉じ、ベッドに横たわったまま、愛する男に詫びる。
昨夜流し果てたのか、涙は流れなかった。
彼女の朝は忙しい。朝食を支度するのはもちろんのこと、その日の天気気候にあわせて夫や息子の服を選び、簡単な掃除も行わなくてはならない。
また義父の食事は少し早めに作って部屋に届けなくてはならなかった。
『お義父さんか……』
冨士雄のことを思えば、当然あの日のことが甦る。あの時彼があんな蛮行に及ばなければ、自分は道を誤らずに済んだのかもしれない。
それでもいつも通りに午前六時には起きなくてはならない。
羽ペンで玩具にされた後も正嗣の嗜虐は続き、もうこれ以上快楽を与えられたら意識を失うというところまで繰り返された。
結局彼が紫遠と肌を重ねることはなく、昨夜は終わっていた。やはり長旅のあとの疲れは相当なものであったらしい。
肉体的に繋がらずに終われたことは、うちひしがれた心をギリギリ救ってくれた。
『遼平さん……ごめんなさい……』
目を閉じ、ベッドに横たわったまま、愛する男に詫びる。
昨夜流し果てたのか、涙は流れなかった。
彼女の朝は忙しい。朝食を支度するのはもちろんのこと、その日の天気気候にあわせて夫や息子の服を選び、簡単な掃除も行わなくてはならない。
また義父の食事は少し早めに作って部屋に届けなくてはならなかった。
『お義父さんか……』
冨士雄のことを思えば、当然あの日のことが甦る。あの時彼があんな蛮行に及ばなければ、自分は道を誤らずに済んだのかもしれない。