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第6章 新婚初夜?
「さ、食べよ〜」

袋の中にはおでんの他にも沢山のお惣菜が入っていた。
テーブルの上が、使い捨ての入れ物や借りてきたタッパーでいっぱいになる。

「「いただきます!」」

何から食べるべきか迷うぐらいある。
けど、やはりここはおでんだろうか。
2人ともおでんに手が伸びて、笑いながら大根を半分こ。

「うっま!!」「美味しい!」

少しスープはぬるくはなっていたが、まだ具は温かい。
名物のきくらげに、ごぼう天、がんも、玉子、もち巾着。
おでんの他にも、ブロッコリーの胡麻和え、かぼちゃのそぼろ餡掛け、ひじき煮、豚巻きアスパラ、鳥の唐揚げ、レンコンの挟み揚げ、焼き鳥つくね。

「すごいいっぱいだね!」

「うん。お祝い代わりにって、めちゃサービスしてくれた」

実は、お世話になった『なかやま』のご夫婦2人を結婚式に呼んだ。
だけど、「行きたいけど、店があるから無理だな!」といって断られていたのだ。
羚汰がスマホの写真を見せて、無事終わったのを報告してきた。

「それで長かったのね」

1時間近く帰って来なかったのは、次々写真を見せろと特におばちゃんに捕まったかららしい。

「そーなんだよ〜。お腹空いて買いに来てんのにさぁ〜。いい匂いの中、我慢すんの超大変だったー」

そう言いながら、よっぽどお腹が減っていたのか羚汰がどんどん制覇してゆく。
稜も負けじと箸を進めた。

思っていたより、たくさんの量を食べて。
それでも残ったのは、冷蔵庫へ仕舞う。

片付けが終わる頃、羚汰がいつものようにカフェラテを入れてくれて。
ソファーに並んで座る。

「はぁー。美味しかった〜。苦しいぐらい食べちゃった〜」

結婚式に向けて、稜はダイエットをした。
すごい食事制限をした訳では無い。
スポーツジムに短時間でもいいからなるべく毎日通う、夜7時以降はカロリーのあるものを飲食しない、と決めたぐらいだ。

急激に激しいダイエットしてしまうと、やつれてしまい。
肝心の結婚式で顔色が悪いことになる。
と千夏にアドバイス受けていたからだ。

こんなに力いっぱい食べたのは、何ヶ月ぶりだろう。

「やり過ぎなんだよー」

「そんなことないよ」

実際、目標にしていた体重には少しだが届かなかった。

着たかったドレスに、なんとか体が入ったものの。
案の定、披露宴の間にあまりご飯が食べれなかった。
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