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第4章 稜の秘密
イキナリ帰ったら、どんな反応するかな。
驚くのは驚くだろうけどー。
怒るかな?
...いくらなんでも、そりゃナイか。
きっと「ゴハンまだできてないよ~」って困った顔して、慌ててバタバタし出すんだろうな。
そしたら、後ろからぎゅーーってしてやろ。
それから、それから...。
ヤバイ、本当にニヤけた顔が治んね。
稜の仕事は定時の夕方に終わらなかったことはない。
それからもしスーパーに買い物に行ったとしても、もうきっと家には着いているだろう。
案の定、家の100メートル手前で、電気がほんのり付いているのが見えた。
部屋がある2階は1階部分の高さが比較的あるので、真下近くまで近付くと見えないので、遠くから窺うしかない。
それに稜は節約だとかであまり煌々と電気をつけないのだ。
前のマンションならともかく、今度の部屋は全部LED照明なのだからそんな電気代はかかんないと思うのだけれど。
2階の部屋に行く階段は、古いままの鉄製で何気なく歩くとどうしても音が響く。
だから、慎重に上った。
階段の途中、ギリギリ手が届かない位置にある風呂の窓が開けてあって、ついさっきまで風呂に入っていたのが匂いでわかる。
羚汰は思わず小さく舌打ちをした。
あれほど一緒に入ろうって言ってんのに。
そのまま階段を上り切り。
玄関には居ないのを気配で探りながら、そっと鍵を開ける。
ドアも古いモノなのでどうしても音がしてしまうが、慎重に開け閉めした。
靴を慎重に脱ぎながら気配を探ると、どうやら稜は風呂に続く洗面所にいるらしい。
稜の歌声が微かに聞こえてくる。
デタラメな英語で、時々は鼻歌に変わって。
笑い声が出そうになるのを堪え。
足音を立てないようにそっと洗面所に向かう。
引き戸に手を掛けると、急にその歌声が途絶えた。
と同時に、なんとも表現し難い音が微かに聞こえ出した。
小さな機械音ー。
そう、携帯のバイブのような音がしている。
「...ん」
それが稜からこぼれた声だと分かった瞬間。
羚汰は、稜が何をしているか急激に悟った。
...マジか。
思ったと同時に、扉にかけた手を大きく動かして引き戸を開け放った。
「きゃああ!!」
稜が飛び上って、それから手の中のピンク色のモノを体の後ろに回した。
驚くのは驚くだろうけどー。
怒るかな?
...いくらなんでも、そりゃナイか。
きっと「ゴハンまだできてないよ~」って困った顔して、慌ててバタバタし出すんだろうな。
そしたら、後ろからぎゅーーってしてやろ。
それから、それから...。
ヤバイ、本当にニヤけた顔が治んね。
稜の仕事は定時の夕方に終わらなかったことはない。
それからもしスーパーに買い物に行ったとしても、もうきっと家には着いているだろう。
案の定、家の100メートル手前で、電気がほんのり付いているのが見えた。
部屋がある2階は1階部分の高さが比較的あるので、真下近くまで近付くと見えないので、遠くから窺うしかない。
それに稜は節約だとかであまり煌々と電気をつけないのだ。
前のマンションならともかく、今度の部屋は全部LED照明なのだからそんな電気代はかかんないと思うのだけれど。
2階の部屋に行く階段は、古いままの鉄製で何気なく歩くとどうしても音が響く。
だから、慎重に上った。
階段の途中、ギリギリ手が届かない位置にある風呂の窓が開けてあって、ついさっきまで風呂に入っていたのが匂いでわかる。
羚汰は思わず小さく舌打ちをした。
あれほど一緒に入ろうって言ってんのに。
そのまま階段を上り切り。
玄関には居ないのを気配で探りながら、そっと鍵を開ける。
ドアも古いモノなのでどうしても音がしてしまうが、慎重に開け閉めした。
靴を慎重に脱ぎながら気配を探ると、どうやら稜は風呂に続く洗面所にいるらしい。
稜の歌声が微かに聞こえてくる。
デタラメな英語で、時々は鼻歌に変わって。
笑い声が出そうになるのを堪え。
足音を立てないようにそっと洗面所に向かう。
引き戸に手を掛けると、急にその歌声が途絶えた。
と同時に、なんとも表現し難い音が微かに聞こえ出した。
小さな機械音ー。
そう、携帯のバイブのような音がしている。
「...ん」
それが稜からこぼれた声だと分かった瞬間。
羚汰は、稜が何をしているか急激に悟った。
...マジか。
思ったと同時に、扉にかけた手を大きく動かして引き戸を開け放った。
「きゃああ!!」
稜が飛び上って、それから手の中のピンク色のモノを体の後ろに回した。