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第6章 新婚初夜?
羚汰の舌に必死で応えていると、一度羚汰が一瞬離れる。

キスが途中やめになった気がして不審がる稜の足を開くと、カラダをぐぐっと進め近づいてきた。

嬉しくて手足を羚汰に纏わりつかせ、呼吸ごと貪るように舌を重ねる。

奥深くを搔き回すように動く羚汰に、懸命にしがみついて、今にも飛んでいきそうなカラダを繋ぎ止める。

羚汰が角度を変えたり、速めたり、と僅かなでも変化でも、よりカラダが昂る。

体中の感覚が全部そこに集中してるのではと思えるほど、他は何も考えられなくなる。

「ああ...」

耳元で羚汰の甘くいやらしく喘ぐような呼吸が聞こえて、導かれるように稜も嬌声をあげる。

「ああっあっあっぁああっ!」

激しく揺れながらも、羚汰の手が優しく稜の顔を自分の正面に向ける。

ごく至近距離に羚汰の顔がある気はしつつも、そんな余裕なんて全くない。

いつからか分からないぐらいずっとイきっ放しのようで、ナカもカラダも波打ちうねる。

「っ、くっ!!」

暴れるカラダを羚汰に苦しいぐらい抱きしめられ、最奥で熱が放たれた。

2度目だと忘れるぐらいのその量が、自分に注がれているのを感じつつ稜は意識を手放した。




しばらく抱き合ったままだったのだろう。

羚汰に顔を撫でられて、目を開けた。

流石に少し疲れた風の羚汰が、笑っている。

「ん...」

優しく唇が吸われて、羚汰の頭に手を回す。

「大丈夫?」

「うん...」

確認して微笑む羚汰が離れてゆく。

喪失感から手を伸ばすと、羚汰が笑っている。

「お腹空かない?」

え!?

と思ってみたものの、確かにお腹は空いている。
 
そういえば、昨日もあまり食事らしい食事はしてない。
昼の結婚式の時はもちろん。
二次会でも、そのあと三次会でも、合間合間に軽くつまむ程度で、落ち着いてじっくり食べるということはなかった。

最後に何かを口にしたのは、何時だっただろう。
それすらも分からない。

それなのに、この部屋に差し込む光では、恐らくもう夕方で。

「今なんもナイんだよね〜。シャワー浴びて、ちょっと何か買ってくるわ」

稜が1週間ほどマンションを出ている間に、何も買い足さなかったらしい。

「稜が大丈夫なら、何か食べに出てもいいけど」

無理でしょと言わんばかりに、嬉しそうに稜の頭を撫で回す。
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