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ちょいS部長の羞恥レッスン
第7章 通勤電車で考え事
 視線の先にある大きな窓から見える景色は、璃子が目を閉じていた僅かな時間のうちに、ガラッと移り変わっている。

 先ほどまで目立っていた田畑はもうほとんど見当たらず、大小さまざまな建物が、窓の外を次々と流れていった。

 そうしたビルや家屋を目で追いながら、璃子は心の中で「彩乃の言うとおり、部長はSだった」と呟く。

 ただ、「どS」ではなかったことだけが、璃子にとっては僅かな救いだった。

 それでも、明後日のことを考えるたび、璃子の心は曇ってしまう。

 再び目を閉じながら、「初エッチの後、キスしてもらえたことは嬉しかったけど……結局あれもプレイの一環だったんだろう」と心の中でポツリと言う璃子。

 やはり璃子にとって、「愛」や「心」の伴わない性交には、寂しさや切なさしか感じられないのだ。

 璃子が再び友則の事を考え始めたとき、会社の最寄り駅へまもなく到着することを知らせる車内アナウンスが流れた。




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