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ちょいS部長の羞恥レッスン
第15章 フットサル
 帰り道、また二人っきりで歩き始めながら璃子が言った。

「お疲れ様でした」

「お疲れ様。あのシュートはよくやった」

「あ、ありがとうございます」

 褒められて璃子は心底嬉しくなる。

 藤崎は普段どおりの無表情だったが、璃子の目にはどこか満足げに見えた。

「璃子にとっても、気晴らしにはなったか?」

「上手くプレーできませんでしたが、すごく楽しかったです。こういう機会を与えてくださり、ありがとうございました」

「気が向けば、また参加するといい」

「いいんですか?」

 内心、「やっぱり思ったとおり、今の高虎さんは上機嫌なのかも」と思いながら、藤崎の顔を見て尋ねる璃子。

 藤崎は笑顔こそなかったが、いつもよりは張りのある声で言った。

「ああ、いつでも」

「では、またよろしくお願いします」

 温かな気持ちになった璃子は、笑顔で言った。




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