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ちょいS部長の羞恥レッスン
第20章 最後の休日
 藤崎の口から出た「終わる」「最後」などの言葉に、璃子の胸は痛んでいた。
 だが、そんな気持ちを藤崎に伝えられるはずもなく、どうにかごまかそうとして璃子は言う。

「時が経つのは早いものですね……」

「確かに俺も、年を取るにつれ、ますますそう感じるな。……まぁ、そんなことはどうでもいい。あと15分後には出かけるから、準備をしておけ。いいな?」

「はい」

 一抹の寂しさを胸に秘め、璃子は頷いた。

 そのとき、藤崎と並んで歩いていたあの女性のことをふと思い出してしまう璃子。

 この関係が終わると、藤崎はあの女性と一緒に暮らすのかもしれない……そんなことを想像すると、璃子の中の寂しい気持ちはますます増幅する一方だった。

 リビングにある大きな窓からは、真夏の朝の陽光が差し込んでいる。

 テーブルを拭く手を休めて、璃子はしばし呆然と窓を眺めていた。



 それから璃子は一日中、藤崎とのデートを楽しんだ。

 もっとも、璃子は内心「高虎さんにとってはデートという認識はなく、単に気晴らしのために出かけているだけだろうけど」と思っていたが。

 ショッピングモールへ行ったり、映画を観たり、ボウリングをしたりして、璃子は藤崎との休日を楽しんだ。




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