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女医の診察日誌
第11章 ビッグな贈り物
 ボーイが二人の荷物を持ち、先に立ってエレベーターの方へ

向かっていた、腕を組んだ二人は、その後に続きキープした部

屋へと入った。向かう廊下には、毛足の長いフカフカの絨毯張

りで、さすがにスイート感が演出されていた。

「こちらのお部屋でございます、明後日までごゆっくりとお過
ごしくださいませ、それから夕食ですが、何時頃になさいますか」

「そうですね、時間も遅いことですし、あと10分位してからでも
宜しいか」

「かしこまりました、では、八時三十五分にご案内に参りますので、
おくつろぎください、失礼します」

 その部屋は、広々とした応接間が有り、そこには豪華なセッ

トが置かれており、ダブルベットの置かれている洋間と、八畳

敷きの和室もあり、その周囲は障子で仕切られていた。それに

小さなシンクも付いており、冷蔵庫の上には棚が設けられてお

り、そこには沢山の洋酒のミニボトルが並び[ご自由にお召し

上がりください]との案内書きが置かれていた。
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